!!御本尊様に助けられて 本浄寺支部(広島市安佐北区) 中学3年 K村S温  今回は、約五年前の八月二十日、広島市安佐南区を中心とした、集中豪雨による土砂災害での体験を発表させていただきます。  私が、日蓮正宗に入信したのは、小学一年生の時です。入信したばかりの頃は、お念珠のかけ方やお経の読み方など、祖母の家でたくさん練習しました。時には一人で読むからと言って、読んだこともありました。  私は、小学四年生の時に、当時よく遊んでいた友達があまり好きではありませんでした。でもその子は、よく私の家に来ては「遊ぼう」と声をかけてくるので、私はよく居留守を使っていました。  そして、夏休み真っただ中の八月二十日、今までに経験したことのないことが、私たちの身に起こりました。  前日の八月十九日に、祖母の家に当時まだ一歳半ぐらいの従妹が泊まりに来ていました。  私も家にいたら、またあの友達が来ると思い、祖母の家に行きました。  私は父と二人暮らしで、その日、父は 「今日は仕事休もうかなあ」 と言っていました。しかし時間が経つと 「やっぱり仕事行ってくる」 と言って仕事に行きました。  その夜。  私は、ものすごく大きな音の雨と雷で目を覚ましました。その日の夜は、よく眠ることができませんでした。  そして八月二十日の朝、一緒にいた祖母の携帯に電話がありました。父からでした。祖母が電話に出ると、父は、 「私たちの家がなくなっている」 と言うのです。私たちは半信半疑でテレビを付けました。するとそこには、声が出ないほどの光景が広がっていたのです。  毎日、目にしていた近所の建物は全部流され、救助するためのヘリコプターがたくさん飛んでいて、私は最初「夢を見ているんだ」と思いました。  しかし、実際に私の家があった場所に行ってみると、現実を目の当たりにし、呆然としました。自分の家がなくなったことはショックでしたが、当時仕事に行っていた父、祖母の家に行っていた私、そして祖母と従妹が、本当に生きていてよかったと思います。  後で知ったことですが、私と父が住んでいた場所は、県下でも最も被害状祝がひどく、四十一名もの方が亡くなった地域だと知りました。私はその話を聞いたとき、心から  「ああ本当に御本尊様に助肘ていただいた、守っていただけたな」 と思いました。あまり好きではなかった友達が、善知識になってくれたと感じました。  それから私は、今まで以上に、御本尊様に感謝の気持ちを込めて御祈念しています。命を救っていただいたという感謝の気持ちは、感謝してもし切れません。そしてこの気持ちを絶対に忘れずに、御恩をお返ししていこうと思います。  私は今、折伏したいと思っている友達がいます。その子は、一度お寺に来てくれました。とても嬉しかったです。先日、七月二十三日には、父が知人を折伏し、晴れて、御授戒をお受けすることができました。私も一日も早く、最高の御本尊様のもとで一緒に信心ができるように、友達を折伏してまいります。これからも、お寺の活動を精いっぱいがんばります。 (大白法R010816号5面 中高等部合宿体験発表より) {{category 体験,九死に一生}}