!!!守ってはくれない! 御守り 〜俗信・迷信〜  障害や苦悩に直面した時、そして、その解決が自分の力ではどうにもならないと感じる時に、人は何かにすがりたい心境に駆られるものだ。  そんな時、神社仏閣の社寺境内で販売されている「御守り」を自身のために購入したり、親しい人や大事な人にプレゼントするという人も、皆さんの周囲にはいることだろう。 !!安価で便利な宗教グッズ?  形状は、紐で悟り下げられるようにした平たく小さい袋や巾着、紙片、パワーストーンで作られたプレスレット(腕輪)、ペンダントとして首から提げられるものやキーホルダーに取り付けられた鈴、車に貼れるシール、と様々である。  広い意味では、国内外の厄除け、招福、加護など、人の願い象(かた)どったすべての縁起物を含む。  多様な願いに応じて提供されている中から簡単に選べること、手頃な価格であること、常に携帯できる利便性などにより、多くの人に受けのいい宗教グッズで、宗教の正邪を問わない人ならば、ほぼ抵抗感はないのだろう。 !!神々もびっくり  無病息災、商売繁盛、受験の合格、安産、交通安全などのメジャーな物から、一風変わった物もある。  東西の叶神社それぞれにある、袋と勾玉を組み合わせて一つにする御守り(東・西叶神社)。  何事も大丈夫だという気持ちにさせてくれる浅草神社の「大丈夫守」。  ランドセルを形取った御守り(湯島天満宮、石清水八幡宮、西新井大師等々全国各地)。  あらゆることの融通を利かせてくれる万能な「融通御守り」(花園神社)。  インターネット普及に伴ってか、パソコン全体の情報を守ってくれる、ウィルス対策ソフトいらずの「IT情報安全守護」(神田明神)  などがその例。さらには境内の梅の種で作った御守り(亀戸天神)まである。ここまでくると、何を守ってもらうのか理解不能になりはするが・・・。  世情や流行に合わせて新作が続出するのは、守られたいという人々の願望を逆手に取った金儲けの手段に過ぎないからだ。  縁もゆかりもない人の守護を願われる八百万の神だって、さぞかし困惑することだろう。そもそも八百万の神は、私たちを直接守る神ではないのだから。 !!期限付き?  また、御守りによっては有効期限があるのはご存知だろうか。基本的には一年間とし、一年が過ぎたら納めることを推奨している社寺がとても多い。  理由も諸説ある。  「古い御守りは災いを受け切れなくなって、逆に持ち主に災いが降りかかる可能性がある」  とか  「神様は清く整った所を好むが、時聞が経つと穢れや悪い気に触れて効果を発揮しにくくなる」  とのこと。そんな理由か、という印象ではある。 !!正体は悪鬼魔神の札  神聖なものと思い込んでいるため、御守りの中身を確かめる人は少ないだろう。多くは、中に「神璽」とか「内府」と呼ばれる小さな「おしるし」が入っている。これにはその宗派の象徴ともなる本尊や題目、経典などの文言・図画が書かれていることが多い。  びっくりするのは、何も入っていない、もぬけの殻の御守りもあれば、形を整えるための厚紙入りもあったことである。そんなものを後生大事に持ち歩いている人も多いということだ。  これら御守りが問題なのは、大半は神社仏閣で祈祷されていて、そのために悪鬼魔神が取り憑いているということである。  日蓮大聖人の、 「世皆正に背き人悉く悪に帰す。故に善神国を捨てゝ相去り、聖人所を辞して還らず。是を以て魔来たり鬼来たり、災起こり難起こる。(御書[234|http://honshubou.main.jp/gosho/0234.htm]頁)  との御金言からも明らかなように、正法に背いて銘々が勝手な教義を立てている社寺から販売されているのだ。そんな物には当然、神の力が宿るはずはなく、悪鬼魔神が棲みついて、たちまち災いを呼び寄せる結果となってしまう。  自分で努力もせず、その因果を知ろうともしない人に  「わずかな値段の御守りさえあれば不幸がなくなる」  と教えることこそ、外道たる証である。 ---- 大白法H290316より転載 {{category 破折,ぞ,め,お守り}}