!!!信心で家族が良い方向に 法清寺支部 G木H和  皆さんこんにちは。  法清寺支部のG木H和です。  私が入信したのは、母親の心からの願いからでした。  私は、専門学校を卒業してから郵便局に務めていました。  その郵便局は、あまりにも忙しく、私の先輩は我を忘れ安全確認も出来ず、赤いオートバイで配達中に車にはねられ、頭を強く打って亡くなってしまいました。とても悲しかったです。それでも泣きながら業務をしていました。一日一日が命がけの業務でした。  営業においても、年賀はがき販売のノルマを課せられました。一人六千枚の設定があり、朝礼では部長より「まずは自分で六千枚全てを買い取って下さい」と言われ、社員がキャッシュコーナーに並んでいたのを今でも覚えています。  入社十八年目の時に、私は体調を崩してしまいました。元々人手不足の職場でしたが、特にその年は怪我人も多く、新人が入ってもすぐ辞めてしまう状況の連続でした。休日返上や休憩時間もなく、夜遅くまで働く日々が続きました。十五日連続勤務という状態が当たり前の生活でした。 !! あまりの激務に発病    ある夜勤勤務の日の事でした。早番者の引き継ぎをしようとイスに座った時、強烈な目舷に襲われました。  その日は早退し、様子をみようと早めに就寝しました。翌朝起きると、激しい頭痛と吐き気がありました。会社に連絡すると  「今まで殆ど休まずに働いていたから、休め」 と言われました。  その後、自宅療養していましたが、頭痛に我慢が出来ず、体全体も痛く、病院で色々な検査をしましたが、特に異常はありませんでした。  その後もあまりの頭と胃の痛さに我慢できず、救急車で運はれた時が二、三回ありました。その度検査をしても異常はなく、それでも痛みは治まらず、段々と歩くことも出来なくなっていき、寝たきり状態の生活となっていきました。  トイレに行きたい時や家の固定電話に出る時は、常に側に置いてある杖を使って動いていました。  四人家族なのですが、この時は家族全員が何かしらの病を持っており、体調か悪く、崩壊寸前の状態でした。  この状況から抜け出したいという思いで、家の中には、お守りやお札が沢山飾られていました。しかし、全く効果がなく、それでもすがっている状態でした。 !! 暗闇の中に光明が射す  そのような生活を送っていたある日のこと、家のポストの中に法清寺の「一人で悩みを抱えていませんか」のチラシが入っていました。私は寝たきりの状態になっていたので、知りませんでしたが、母がお寺に電話をし、父と母と妹の三人で、五十嵐御住職様に相談をしに行きました。そこで色々と御住職様からお話をして頂き、私を除いた三人が平成二十七年十月に御授戒を頂くことが出来ました。  家族が御授戒を頂いた後も、苦しい事が色々あり、本当に大変でしたが、今思えば、家族の状態は少しずつ良くなっていたように思います。しかしながら自分は変わらず、苦しく寝たきりの状態が続いていました。  父は定年で退職をし、母と妹は病気で働けず、自分が柱となって、家族を守っていかなければならないという気持ちの焦りがあり、天井を見ながら、もう社会復帰するのはダメなのかなと思うと、不安な気持ちで自然と涙が溢れてきました。  ある日、五十嵐御住職様が、私に会いに家まで足を運んで下さいました。  その時、私は家族が入信している事も、御住職様がいらっしゃる事も知りませんでした。  御住職様は、寝たきりの状態になっている事を母親から聞き、すぐに来て下さったそうです。  御住職様は、ソファーに横たわったままの私の側に座り、今までの経緯を親身になって聞いて下さいました。最後には、優しく手を握り、  「今はゆっくり休みなさい」 と言って下さいました。そのような優しい言葉を掛けて下さり、大変嬉しく、涙が溢れて止まりませんでした。その時の事は今でも忘れられません。  そして平成二十八年十月に家に飾っであるお守りやお札を全て外して、御本尊様を御安置させて頂きました。  私は、身体がまだきつい状態でしたが、御本尊様の前に座りました。  「どうか助けて下さい。働ける身体に戻して下さい」 の思いで座り続けました。  ただ座って御本尊様を見ているだけで、何故か不思議と心が落ち着きました。  ほぼ毎日座り続けました。 !! 御開扉の功徳を実感  その一ヶ月後、父と妹が支部総登山に行く事になりました。行く前に妹が、  「お兄の身体が治るようにお願いしてくるね」 と言って出発しました。その気持ちが通じたのか、少しずつですが、自力で歩けるようになっていきました。  そんなある日のこと、突然母が  「H和をどうしてもお寺に連れて行ってあげたい」 と言い出しました。その時、私はとても身体が辛く、動きたくないという気持ちが強かったのですが、必死で私の事を運ぼうとする母の気持ちに行ってみようと決め、父と妹の運転でお寺に向かいました。  初めて本堂の御本尊様を目の前にした時、涙が自然と出てきました。  それからも、父や妹の運転でお寺に行き、少しでも身体が良くなるようにお願いしました。  そして、私自身も無事に御授戒を頂く事ができました。その後もお寺に家族で参詣し、今度は自分の運転でお寺に来たいという思いで御本尊様の前に座りました。少しずつ、少しずつですが、  「今日もお寺に行きたい」 という思いが強くなっていきました。いつしか自分が車を運転し、父・母・妹を乗せてお寺に行く事が出来るようになりました。  そして昨年の十一月二十六日、私は支部総登山に初めて参加する事が出来ました。お山に着いてからは、とにかく驚きばかりで、御開扉で大御本尊様にお会いした時には、涙が止まりませんでした。帰りの道中では、普段は夕方になると疲れで頭が痛くなるのに、全く痛くならないという不思議な経験をしました。この日は、ただただ嬉しく幸せな一日でした。  そして、この不思議な経験を母親にも体験してもらいたいという気持ちが強くなり、次は母親と一緒に行く事を決意しました。  この登山がきっかけで、少しずつですが、身体の調子も良くなり、自信もついてきて、社会復帰をしてみようとの思いが強くなりました。 !! ついに社会復帰  そして職業安定所へ行き、体調面を条件にパソコンで検索しました。中々見つからないだろうと思っていましたが、二、三件ヒットしました。  でも焦らず、その場では決めずに、数週間後、再度、職業安定所へ行き検索をすると、以前と同じ場所がヒットしました。  その内の一件がお寺にすごく近かったので早速面接を受けました。すると即採用となりました。  仕事を教えてくれている人は、出身高校が同じ一つ上の先輩で、とても良くしてくれます。これも不思議な縁と思いながら、仕事を覚えていきました。  フィラメント加工という電球の中にある金属線を研磨する仕事です。一週間で六千本の目標があり、それに向かって頑張っています。入社してすぐ、千本中十六本の不良品を出してしまった事がありました。  上司から  「多いから気を付けるように」 と言われ、とりあえず身の回りの掃除、機械のメンテナンスをしっかりとチェックしました。すると不良が激減し、上司からも誉められました。  その後の座談会で御住職様より  「身の回りを綺麗にする。道具を大事にする」 という事について御指導があり、今回の事がまさにその通りであり、自分の加工作業に対して合致し、確信を持つ事が出来ました。  また、たまに疲れて、集中力がなくなってくる事があります。そんな時、御住職様より言われた「胸を張れ」という言葉を思いだし、自分に言い聞かせ、気持ちを切り替えています。この言葉に何度も救われ、感謝しております。  最近で嬉しかった事は、今まで具合が悪く、一度も御登山が出来なかった母が、この度の春季総登山に行く事が叶った事です。妹と二人で  「一回も行った事ないんだから行こうよ」 と話していました。なかなか返事をもらえず、諦めておりましたが、登山の三日前に自分から  「挑戦してみる」 と申し込みをしたそうです。私は、母と妹と三人で参加することが出来、とても嬉しかったです。帰ってから母に感想を聞いてみると  「心がジーンときた」  と言っていました。  数日後、今まで鬱病が重く、台所に立つ事が出来なかった母が、お味噌汁を久々に作っていた事に、驚きました。  また今月からは、リハビリにも行くようになりました。二階で寝ているか、ソファーに座っているかという状態だった母の劇的な変化に、御本尊様は本当にすごいなと思いました。 !! 今後一層の精進を誓う  御登山をきっかけに私達家族は、良い方向に変わってきました。これからも家族で御登山できるように信心に励んでいきたいと思います。  今回、このような発表をさせて頂く機会を与えて下さった事で、私は一年半前は、寝たきりの状態であった事が信じられない程、今は健康であり、また家族が崩壊寸前であったのに、家族全員が健康になってきている事に改めて、御本尊様のおかげであると感じています。そして御住職様をはじめ、講中の皆犠が励まして下さった事にも感謝しています。本当に有り難うございます。  今、私は本年一月の支部機関誌である「清風」に掲載された御住職様の、  「勤行の励行は、朝には今日一日の決意をし、タベには今日一日の反省をして御報恩と感謝の勤行を真剣に行じて欲しい。どのような苦しい境遇に置かれても、三障四魔に信仰を妨げられても一生成仏を信じ、一生懸命励む」 との御指導を、自分に言い聞かせ毎日を過ごしています。  これからは、色々な悩みを抱えている人、苦しんでいる人を救っていけるように、頑張っていきたいと思います。  本日はご清聴、有り難うございました。 ---- 千葉布教区推進会報H3004より 母が子を誘い、子が母を助ける――麗しい御家族だと思います。どうぞ御信心根本でお幸せに。 {{category 体験,鬱病}}