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日々の勤行の大事さの変更点

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 この話は今から十九年前、北海道・小樽の近くで起こった、トンネル事故の話です。
 小樽から東の方に、海に突き出た半島があります。これを積丹半島と言うのですが、その先っぽの積丹から小樽までの間に、古平と余市という小さな町があります。
 そして、この、積丹から、古平、余市を通って小樽までは、切り立った海っぺりの崖の下を一本の国道が走っているだけで、他に、回り道はありません。
 とくに、古平と余市の間は、山がせり出して来て、自然のトンネルにさえなっていたのです。それも利用した形で、この古平と余市の間に、二千メートルもある、長いトンネルがあります。

 やっぱり、つまらないですか。
 そのトンネルをバスで走ってる途中、大きな岩が落ちて来たのですよ。大きな、本当に想像もできない、大きな岩です。高さが七十メートル、幅五十メートル、厚さが十三メートル(いずれも最大のところ)ですから、この[本種寺さんの本堂|http://www.kawagoe-yell.com/sightseeing/honshuji/]の高さほどか、もっとあるでしょうか、全体的にいうと、長さをほぼ倍にして、幅もちょっと広げて、高さも少し高くした、この本堂の大きさほどの岩です。
 そして、重さが二万七千トンという、想像もできない岩が落ちてきて、バスがぺしゃんこになったのです。
 バスに乗っていた乗客十八人と、運転手で十九人、その後ろを走っていた乗用車の運転手一人、合計二十人が、即死しました。
 なんか、勤行と関係ないですね。ここから、勤行がでて来ますからね。
 この、バスが、ぺしゃんこになったのが八時十分ごろで、実は、このバスに、皆さんと同じ年頃の、学校へ通う小学生も乗って、学校に通っていたのです。
 いつもの事なのでしょうが、このバスに乗る子供さんの一人が
「○○さん。早く行こう」
とバスに遅れないように、法華講員の家の子供さんをさそいに来てくれました。「今行くよお」
と応えた少年と、その妹さんが出かけようとしましたが、
「ちょっと待て、お前たち、勤行したかい」
と子供たちは、信心強盛なおばあさんに呼び止められてしまいました。
 仕方なく少年は、
「まだ準備できてないから、先にいっててよ」
と、ことわって勤行をすることにしました。その少年と妹は、勤行をして、ひとバス遅れたために、事故に遭わずに済みました。
 (ここまでは、私の記憶と、当時の記事・ネットを見て書きました)

 その事を書いた、子供の手記だったと思いますが、当時私たちがやっていた、『妙教』の編集室に送られて来ました。確か、子供さんの作文で。おばあさんの手紙が添えてあったように記憶しています。
 みんなで相談して、妙教に載せようとしたのですが、そこの家に電話すると、たしか、お母さんだったように記憶しているのですが、
「亡くなった方、特に、子供の友達の事を考えると、そういう事は、読むに耐えないし、近所の方にも読ませられないので、この度は、載せないでほしい」
と言われました、事故の悲惨さ。事故に遭った方の家族の悲痛な思いを考えると、たしかにその通りで、その心情に同意せざるを得ませんでしたので、載せないことにしました。
 あれから十九年経ちました。
 私は「大白法」などを読む時間がなかったので、その後このことについて、報道があったかどうかは知りませんが、随分経っていますし、やはり活字にはできないかとも思いましたが、事実ではあるので、皆さんにご紹介しました。

【事実性について。余市町の久昌寺様に訊ねたところ、『現在その方は、久昌寺には所属していません、そういうこと(勤行してバスに遅れたため助かった)は聞いたことがあります」との返事を戴きました。また、活字にする事については、『もう、いいんじゃないでしようか』と、地域の空気を伝えて戴きました】

 一つ、お母さん方にお願いがあります。それは、子供さんが勤行をさぼっても
「あんた、勤行しなければ、こうこう、こういうことで、罰が当たってぺしゃんこになるよ」
と、この話を脅しに使わないで下さいね。人災であれ、天災であれ。人が亡くなることは、厳粛な事ですから。

 勤行をすると、功徳があります。功徳には、目に見えて良いこともありますし、事故にあうような因縁のところを、守られて、無事に済むということもあります。
 しかし何よりも大事なことは、勤行をして、立派な人になって行くということです。みなさんは、しっかり勤行をして、未来の法華講を背負う、立派な人材になって下さいね。
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参考:http://www.tarako.com/jiko.htm ほか
日成寺報263号より
事故については[http://www.tarako.com/jiko.htm|http://www.tarako.com/jiko.htm] ほか参照
{{category 体験,九死に一生}}