←次へ  TOPへ↑  前へ→  

『六凡四聖御書』


(★83㌻)前
 二乗は唯法華に在り」と。弘の六に云はく「遍く法華已前の諸経を尋ぬるに、実に二乗作仏の文及び如来の久成を明かすの説無し。故に知んぬ、並びに方便を帯するに由るが故に」と。文句の七に云はく「他経は但菩薩に記して二乗に記せず」と。譬喩品に云はく「我昔仏に従ひて是くの如き法を聞き、諸の菩薩の授記作仏を見しかども、而も我等は斯の事に預からず。甚だ自ら如来の無量の知見を失へるを感傷しき」と。法華経第五に云はく「始め我が身を見、我が所説を聞いて即ち皆信受して如来の慧に入りにき」と。
 №0014 一代聖教大意 (正嘉二年二月一四日  三七歳)
 
 

平成新編御書 ―83㌻―

provided by