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『念仏者臨終現悪相御書』


(★362㌻)後
 
 №0055 念仏者臨終現悪相御書 (文永三年  四五歳)
 
  文はとかれたれども、実には諸行は往生せずと料簡したりけり。この二義世間にひろまりけるほどに、法華経等は一部八巻よむもよだけし。真言の観念は大事なり。一念は但南無阿弥陀仏と申せばやすし。させる功労をも入らざる故に、在家の諸人は一向称名念仏になりぬ。自然に法然が義つをりて多勢になるほどに、をゝぜいにをとされて、法華経・真言等を行じつる人々も、自義をすてゝ法然が義をならいまねび、心よせにをもい、
 

平成新編御書 ―362㌻―

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