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『王日殿御返事』
(★1546㌻)前
須弥山を吹きぬきし風も此の火をけさず。されば此の二三の鵞目は、日本国を知る人の国を寄せ、七宝の塔を忉利天にくみあげたらんにもすぐるべし。法華経の一字は大地の如し、万物を出生す。一字は大海の如し、衆流を納む。一字は日月の如し、四天下をてらす。此の一字返じて月となる、月変じて仏となる、稲は変じて苗となる、苗は変じて草となる、草変じて米となる、米変じて人となる、人変じて仏となる、女人変じて妙の一字となる、妙の一字変じて台上の釈迦仏となるべし。南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経。恐々謹言。
日蓮花押
王日殿
平成新編御書 ―1546㌻―
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