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『就註法華経口伝』


(★1763㌻)
 末法に於て今日蓮等の類の修行は、妙法蓮華経を修行するに難来たるを以て安楽と意得べきなり。
    第二 一切法空の事
  御義口伝に云はく、此の下に於て十八空之有り。十八空の体とは南無妙法蓮華経是なり。十八空とは何れも妙法の事なり。
    第三 有所難問不以小乗法答但以大乗而為解説令得一切種智の事
  御義口伝に云はく、対治の時は権教を以て会通すべからず。一切種智とは南無妙法蓮華経なり。一切は万物なり、種智は万物の種なり。妙法蓮華経是なり。又云はく、一切種智とは我等が一心なり、一心とは万法の総体なり。之を思ふべし。
    第四 無有怖畏加刀杖等の事
  御義口伝に云はく、迹化の菩薩に刀杖の難之有るべからずと云ふ経文なり。勧持品には末法法華の行者に及加刀杖者・数々見擯出とあり。此の品には之無し。彼は末法の折伏の修行、此の品は像法摂受の修行なるが故なり云云。
    第五 有人来欲難問者諸天昼夜常為法故而衛護之の事
  御義口伝に云はく、末法に於て法華を行ずる者をば諸天守護之有るべし。常為法故の法とは南無妙法蓮華経是なり。
 

平成新編御書 ―1763㌻―

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