HOME本種坊だよりより>201906

新元号・令和になって早くも一ヶ月経ちました。 さて最近は高齢者の暴走事故や、拡大自殺と評された殺 傷事件などこれでもか、という程悲しい事件や事故が頻発 してます。 仏法では世の中を「一切皆苦」と見て本来苦しみの世界な のだ、と教えます。避けようのない危害に当たった犠牲 者を思うと本当にそうだなと思います。 私たちだっていつ凶刃や暴走車に命を奪われるかわかり ません。即ち、他人に起こった不幸は我が身にも起こり得 るのです。 自分でなくてよかった、と思うのは狭い考えの人です。 同じ事が起こらないように善後策を練ろう、と思うのは 人情です。 しかし『一切皆苦』ですから、如何に凡人である我々が 人智を振り絞っても、所詮あらがうことは出来ません。 唯一あらがうことが出来るのは仏智のみなのです。 この苦しみを免れるには仏法の精髄・仏の智慧そのもので ある日蓮正宗の御本尊様に信心し、御本尊様の絶大な功徳 で世の中全体を根本的に良くしていく以外に方法はありま せん。その中において私達は不思議と御加護を被り諸難を 免れる事ができるのです。 どうか毎日必ず御本尊様に勤行・唱題して下さい。そし て月に一度は御報恩御講にお参り下さい。 そしてまだ信心をしていない人を連れて、一刻も早く日蓮 正宗の信心ができるよう折伏をして下さい。 それがこれら社会に最近頻発する凶悪な事件や事故を無 くしていく、遠回りのようでも最適解であり、確実な転ば ぬ先の杖となるのであります。

御聖訓の意味

御聖訓 開目抄
我並びに我が弟子、諸難あり
とも疑ふ心なくば、自然じねんに仏界
にいたるべし。天の加護なき事
を疑はざれ。現世の安穏ならざ
る事をなげかざれ。我が弟子に
朝夕教へしかども、疑ひををこ
して皆すてけん。つたなき者の
ならひは、約束せし事をまこと 
の時はわするゝなるべし。
(開目抄・五七四)
 大聖人の仰ることを疑わず素直に信じて読経唱題折伏の修行を続けていけば、自然と成仏する事が出来る。
 しかし大聖人の仰せの通りの事をすると、周囲から色眼鏡で見られ、有らぬ疑いをかけられ辛く当たられるのである。
 しかしそれは当然なんだ、それでもめげずに頑張れ、と命ぜられているにもかかわらず、信心の薄い者達は次々と退転して行ってしまっている。
 これは信心以外に自分にとって大事なものがある、という二の次信心の姿勢があるから、いざという時に迷うのである。悩むのである。
 最近は「意気地なし!」という責め言葉は死語になってしまった観がある。
 物事を貫き通す信念がない、ということが恥ではない世の中に、私達がなずんでいてはいけないのである。

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