御塔婆(おとうば)について御塔婆とは亡くなった方の冥福を祈り、建立する追善供養の要具です。 その形は、五大を示す切り欠きのある板に、仏様のお悟りである「妙法蓮華経」のお題目と、故人の名前を書いて功徳を手向けるのです。また裏側には願主の氏名の上に「乃至法界平等利益」と書いて供養を手向けた故人のみならず法界の一切にも功徳となる旨が記されています ![]() 日蓮正宗の信仰は〝師弟相対〟であるという事です。御本仏・宗祖日蓮大聖人が唱え出された「南無妙法蓮華経」の信心と功徳は、二祖・日興上人に相承され、以後一名限定で付嘱なされて、令和の現代では68世日如上人猊下にその法灯が伝持されています。故人の菩提(ぼだい)を願う御塔婆は、厳粛な法事ですから、日蓮大聖人に連なる「師弟相対の道」を外れては意味を成しません。 ですから日蓮正宗の御塔婆は必ず菩提寺の住職が「妙法蓮華経」のお題目を書いたものでなくてはなりません。 住職は、当代の猊下の指令でその寺に住しているからです。先述の通り、当代猊下は先代猊下からただ一人、日蓮大聖人の法灯を受け継いでおられますから、菩提寺の住職の書く「妙法蓮華経」は まさしく日蓮大聖人の「妙法蓮華経」なのです。この筋道が大事なのです。 ※最近スーパーなどで売られているミニ塔婆と称する物では故人の供養にはならず、寧ろ誰が書いたとも知れぬ南無(帰命:命を捧げます)の文に与同する謗法(罰当たり)の罪を自らもかぶり、故人へも被らせる事になりますから、用いてはいけません※ |