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『早勝問答』
(★503㌻)
他の云はく、大日・釈迦各別なり。答ふ、一義に云はく、此の故に法華を謗ずるか。一義に云はく、若し一仏ならば亡国は治定なるか。一義に云はく、各別なれば劣とは経文なるか、自義なるか。
他の云はく、顕教は応身、密教は法身の説なり。此の故に法華は第三の劣なり。自の云はく、応身の故に法華劣とは経文なるか、自義なるか。一義に云はく、法華法身の説ならば亡国治定なるか。一義に云はく、真言は応身の説ならば亡国は治定なるか。
他の云はく、五智五仏の時は北方は釈迦、中央は大日と見えたり如何。答ふ、一義に云はく、中央は釈迦ならば亡国治定なるか。一義に云はく、北方釈迦と云ふ事は三部の内に無し。不空の義なり。仏説に非らず。
他の云はく、法華は穢土の説なり、真言は三界の外の法界宮の説なり。答ふ、一義に云はく、真言は三界の内の説ならば亡国治定なるか 義釈の文。
他の云はく、顕教の内にて大日・釈迦一体と説けども、密教の内にては二仏各別なり。名は同じけれども義異なるなり如何。答ふ、此の故に亡国と云ふなり。一義に云はく、此くの如く云ふ事、直ちに経文を出だすべし。
他の云はく、竜女は真言の成仏、法華には三密欠くる故なり。答ふ、自義なるか経文なるか。他の云はく、経文なり。「陀羅尼を得たり。不退転を得たり」云云。陀羅尼は三密の加持なり。答ふ、此の陀羅尼を真言と云ふは自義なるか経文なるか。一義に云はく、さては弘法の僻事なり。其の故は此の陀羅尼の戯論第三の劣と下すなり。一義に云はく、自語相違なり。法華に印有る故なり。
他の云はく、守護経の文に依れば、釈迦は大日より三密の法門を習ひて成仏するなり。答ふ、此の故に法華を謗ずるか。一義に云はく、此の文は三説の内なるか外なるか。一義に云はく、此に相違せば亡国は治定なるか。
他の云はく、法華経には「合掌し敬心を以て、具足の道を聞かんと欲す」と云へり。何ぞ印・真言を捨つるや。答ふ、
平成新編御書 ―503㌻―
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