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『根露枝枯御書』


(★1323㌻)後
 №0351
     根露枝枯御書    弘安元年  五七歳
 
  三論宗も分別ならざる証文をもって立てたりしかば、盲目の衆生に値ひて誑惑せしかども、明眼の智者に値ひて邪義顕はれぬ。此即ち根露るれば枝枯れ、源乾けば流れ竭く自然の道理なり。念仏宗・禅宗と真言とは其の根本謬誤を本とし、誑惑を源とせり。其の根源顕はれなば、設ひ日蓮はいやしくとも、天のはからひ大法流布の時来たるならば、彼の悪法やぶれて此の真実の法立つ事疑ひなかるべし。
 

平成新編御書 ―1323㌻―

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