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『聖人等御返事』


(★1405㌻)
 №0384
     聖人等御返事    弘安二年一〇月一七日  五八歳
 
  今月十五日酉時御文、同じき十七日酉時到来す。彼等御勘気を蒙るの時、南無妙法蓮華経と唱へ奉ると云云。偏に只事に非ず。定めて平金吾の身に十羅刹の入り易はりて法華経の行者を試みたまふか。例せば雪山童子・尸毘王等の如し。将又悪鬼其の身に入る者か。釈迦・多宝・十方の諸仏・梵帝等、五五百歳の法華経の行者を守護すべきの御誓ひは是なり。大論に云はく「能く毒を変じて薬と為す」と。天台云はく「毒を変じて薬と為す」云云。妙の字虚しからずんば定めて須臾に賞罰有らんか。
  伯耆房等深く此の旨を存じて問注を遂ぐべし。平金吾に申すべき様は、去ぬる文永の御勘気の時、乃聖人の仰せ忘れ給ふか。其の殃未だ畢らざるに重ねて十羅刹の罰を招き取るかと、最後に申し付けよ。恐々謹言。
   弘安二年十月十七日戌時               日蓮花押    
  聖人等御返事
    この事のぶるならば、此方にはとがなしとみな人申すべし。又大進房が落馬あらわるべし。あらはれば人々ことにおづべし。天の御計らひなり。各々もおづる事なかれ。つよりもてゆかば定めて子細いできぬとおぼふるなり。今度の使ひにはあわぢ房を遣はすべし。
 

平成新編御書 ―1405㌻―

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