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『就註法華経口伝』


(★1751㌻)
    第十 若説此経時有人悪口罵加刀杖瓦石念仏故応忍の事
  御義口伝に云はく、此経とは題目なり、悪口とは口業なり、加刀杖とは身業なり。此の身口の二業は意業より起こるなり。今日蓮等の類南無妙法蓮華経と唱へ奉る者は仏勅を念ずるが故に応忍とは云ふなり。
    第十一 及清信士女供養於法師の事
  御義口伝に云はく、士女とは男女なり、法師とは日蓮等の類なり、清信とは法華経に信心の者なり。今日蓮等の類南無妙法蓮華経と唱へ奉る者是なり云云。此諸天善神等男女と顕はれて、法華経の行者を供養すべしと云ふ経文なり。
    第十二 若人欲加悪刀杖及瓦石則遣変化人為之作衛護の事
  御義口伝に云はく、変化人とは竜口の守護八幡大菩薩なり。今日蓮等の類南無妙法蓮華経と唱へ奉る者を守護すべしと云ふ経文なり。
    第十三 若親近法師速得菩薩道の事
  御義口伝に云はく、親近とは信受の異名なり、法師とは日蓮等の類なり、菩薩とは仏果を得る下地なり。今日蓮等の類南無妙法蓮華経と唱へ奉る者の事なり。
    第十四 随順是師学の事
  御義口伝に云はく、是師とは日蓮等の類なり、学とは南無妙法蓮華経なり、随順とは信受なり云云。師学と云ふ事は、師とは日蓮等の類。学とは一念三千なり。師も学も共に法界三千の師学なり。
    第十五 得見恒沙仏の事
  御義口伝に云はく、見恒沙仏とは見宝塔と云ふ事なり、恒沙仏とは多宝の事なり、多宝の多とは法界なり、
 

平成新編御書 ―1751㌻―

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