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『三種教相事』


(★61㌻)
 須く開顕の諸法実相を聞くべし。若し已に実に入るは但増進を論ず。権人此に至るをば一向に須く開すべし」文。籤の三 十六 に云はく「若し祇但四教の中の円を判じて、之を名づけて妙と為せば、諸経に皆是くの如き円の義有り。何ぞ妙と称せざらん。故に須く復更に部に約し味に約して方に今経の教円部円を顕はす。是の故に判の中に又分かって二と為す。先に四教に約して判じ、次に五味に約して判ぜり。若し教に約せずんば則ち教の妙を知らず。若し味に約せずんば則ち部の妙を知らず」文。玄の三 五六 に云はく「当に知るべし、勝鬘の所説は次第を説いて浅きより深きに至れり。歴別して未だ融せず。乃ち是無量の四諦の中の無作なり。是発心畢竟二不別の無作には非ず」云云。籤の三 三張 に云はく「此は是別教の教道の説にして初発心畢竟不別に非ず」文。
 
      十 住は入空位 生滅三蔵教 無生通教
 別教四教 十 行は出仮位  無量別教
      十回向は修中位        無作円教
      十 地は証中位        但中無作円教
 
      生滅四門 三蔵教
      無生四門 通教   四・四、十六門なり
      無量四門 別教
      無作四門 円教
 
  第二化導の始終不始終の相 大通を以て元始と為す、三千塵点なり。 種熟脱を論ず 中間、霊山の初住。
  玄の一に云はく「大通を以て種と為し、中間乃至今日の四味を以て熟と為し、今日第五時の法華を以て脱と為す」文。
 

平成新編御書 ―61㌻―

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