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『秀句十勝抄』
(★1345㌻)
是則ち無相の宗を弘めて法華を弘めず。是の故に天台一家は一切経を会して法華経に帰す。是則ち法華を敷揚して諸経を会通す。委曲の義は玄疏に出でたり。
日蓮疑って云はく、大日経等は九易の内か、六難の内か、仏法を習学せんの輩能く能く意を留めよ。日本国の弘法・慈覚・智証、漢土の善無畏・金剛智・不空等云云。日蓮が云はく、漢土・日本の智人等此の六人に拘はり、今生には国を亡し後生には無間を招かんか。乞ひ願はくは一切の学者等、人を捨てゝ法に附け。一生を空しうすること勿れ。
普賢菩薩勧発勝十
謹んで法華経の普賢菩薩勧発品を案ずるに云はく之を略す。 当に知るべし、普賢菩薩は法華を得ることを決して、滅後の持経者を勧発す。得経の義、意趣甚だ多し。巻を得、義を得、思を得、修を得る、六即の位を経て分別すべきのみ。又云はく「爾の時に普賢菩薩復仏に白して言さく、世尊後五百歳に於て」と○当に知るべし、法華真実の経は後五百歳に於て、必ず流伝すべきなり。普賢の正身、果分を守るが故に、持経者を護って安穏なることを得せしむ。他宗所依の経には都て此の勧発無し。天台法華宗には具に此の勧発有り○当に知るべし、普賢菩薩身を現じて法華を読誦する者を供養することを。夫果分の経は因位の菩薩の人尊むべく貴むべし。故に法華経を供養す。他宗所依の経には都て此の供養無く亦此の安慰無し。天台法華宗には具に此の供養有り、亦此の安慰有り。勧発の功は果分の経に尽きぬ。
又云はく、円融三諦の義・陀羅尼は、唯法華のみに有って余経には都て無し。他宗所依の経には都て円益を得ること無し。天台法華宗には具に円益を得ること有り。勧発の功は果分の経に尽きぬ。
又云はく「世尊、若し後世後五百歳濁悪世の中に」云云。当に知るべし、
平成新編御書 ―1345㌻―
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