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『法華本門宗血脈相承事』


(★1690㌻)
  二十九、脱迹三種教相の本迹 二種は迹にして開会無し、一種は本有の開会なり。一種は開顕、二種は不開顕にして、所従眷属の教相なり云云。
 三十、脱の五味所従の本迹 天台伝教の五味は横竪共に所従なり。五味は本、修行の人は迹なり。在世以て此くの如し云云。
 三十一、脱迹の父子の本迹 応仏は本、迹化は迹なり。「子、父の法を弘むるに世界の益あり」云云。
 三十二、脱迹の師弟の本迹 義理共に上の如し。「是我が弟子応に我が法を弘むべし」云云。
 三十三、脱益の感応の本迹 久遠の天月の影を中間・今日の脱益の水に移すなり。「衆生久遠に仏の善巧を蒙る」とは是なり。
 三十四、脱益の寂照の本迹 理の上の寂照は妙覚乃至観行等の解了なり。理即の凡夫は無体有用の本迹なり。
 三十五、脱益の随縁・不変の本迹 在世と像法と之同じ。真如の義理なり。随縁も不変も共に理の一段の本迹なり。
 三十六、脱益の九法妙の本迹 三法妙に各三法妙を具すれば九法妙なり、法中の心法妙より起こる所の生仏の二妙なり。本迹は知るべし。
 三十七、脱益の八相・八苦習合の本迹 八相は本、八苦は迹なり。同体の権実是なり。
 三十八、脱益の灌頂等の本迹 灌頂とは至極なり。後世の仏・菩薩の灌頂は法華経なり。
 

平成新編御書 ―1690㌻―

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