(1よりつづく)
しかし仏法の目から見れば辛くもこの難を逃れることが出来たのは、偏に御本仏様のまします故であります。
日寛上人の『撰時抄愚記』には、
何故モンゴル軍の侵略から日本が、つまり謗法の人達が沢山いる日本が神風で護られたのかについて、
然るに我が国の神明の冥助を加うる所以は又二意有り。一には鎌倉殿の改悔に由るなり(乃至)二には蓮祖師の将護に由るなり
(撰時抄愚記 御書文段三二六A)
と、二つ理由を挙げられています。
一には執権・北条時宗が大聖人を佐渡へ流したことは家来のデタラメな訴えによるものと気がつき、赦免した為に、大聖人は生きて帰られた。
即ち北条時宗に人の上に立って是は是、非は非として国を治める賢人の資質があったから、神の加護があった、ということを挙げられています。
それからもう一つは大聖人自らが「国を助け給へ」(種々御振舞御書一〇六六)と強盛に御祈念されたからに他ならないと示されています。
先日連載の終わった妙教誌の「阿仏坊物語」にも描写がありましたが、大聖人様は一切の人々の苦しみは日蓮一人の苦なり(諌暁八幡抄一五四二)とされ、蒙古襲来に当たっても大聖人様が国家安泰の祈念をされていたのは勿論です。
これから考えますと、今日本の危うい状況は、
々餡箸鮗める施政者が賢人哲人の徳を発揮すること、また
∪桔,鮓郢?垢觧笋燭舛世を思って国家安泰の為の行動を起こす事
によって回避出来るのであります。
(3へつづく)
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