立正安国論奉呈の日

今日は7月16日、今を去ること754年前の今日、日蓮大聖人が幕府へ献じられたのです。
本宗では大聖人の教えは立正安国論に始まり立正安国論に終わる、と言われており、
事実、大聖人は御入滅直前に立正安国論の講義をされています。
立正安国論は要するに、この世の万民は念仏ばかりをやって釈尊の本意の経説である法華経を信ぜず、信じないのみならず法華経を行ずる者を迫害するので、神は天へ上って日本国を守護せず、その結果様々な災害が起きるのだ。と主張されています。
特に今後、同士討ち、他国から攻められるという難が起きると警鐘を鳴らされました。
その予言通り、モンゴル軍が4千艘もの船に乗って日本を攻めに来ました。
今日は御報恩の為、読経唱題申し上げ、立正安国論を捧読しました。
汝当座に信ずと雖も後定めて永く忘れん。若し先づ国土を安んじて現当を祈らんと欲せば、速やかに情慮を廻らし怱いで対治を加へよ。所以は何。薬師経の七難の内、五難忽ちに起こり二難猶残れり。所以他国侵逼の難・自界叛逆の難なり。大集経の三災の内、二災早く顕はれ一災未だ起こらず。所以兵革の災なり。金光明経の内、
(249頁)
種々の災過一々に起こると雖も、他方の怨賊国内を侵掠する、此の災未だ露はれず、此の難未だ来たらず。仁王経の七難の内、六難今盛んにして一難未だ現ぜず。所以四方の賊来りて国を侵すの難なり。加之国土乱れん時は先づ鬼神乱る、鬼神乱るゝが故に万民乱ると。今此の文に就いて具に事の情を案ずるに、百鬼早く乱れ万民多く亡ぶ。先難是明らかなり、後災何ぞ疑はん。若し残る所の難悪法の科に依って並び起こり競ひ来たらば其の時何が為んや。帝王は国家を基として天下を治め、人臣は田園を領して世上を保つ。而るに他方の賊来たりて其の国を侵逼し、自界叛逆して其の地を掠領せば、豈驚かざらんや豈騒がざらんや。国を失ひ家を滅せば何れの所にか世を遁れん。汝須く一身の安堵を思はゞ先ず四表の静謐を祈るべきものか。就中人の世に在るや各後生を恐る。是を以て或は邪教を信じ、或は謗法を貴ぶ。各是非に迷ふことを悪むと雖も而も猶仏法に帰することを哀しむ。何ぞ同じく信心の力を以て妄りに邪義の詞を崇めんや。若し執心飜らず、亦曲意猶存せば、早く有為の郷を辞して必ず無間の獄に堕ちなん。(中略)(250頁)
 広く衆経を披きたるに専ら謗法を重んず。悲しいかな、皆正法の門を出でて深く邪法の獄に入る。愚かなるかな各悪教の綱に懸かりて鎮に謗教の綱に纏はる。此の朦霧の迷ひ彼の盛焔の底に沈む。豈愁へざらんや、豈苦しまざらんや。汝早く信仰の寸心を改めて速やかに実乗の一善に帰せよ。然れば則ち三界は皆仏国なり、仏国其れ衰へんや。十方は悉く宝土なり、宝土何ぞ壊れんや。国に衰微無く土に破壊無くんば身は是安全にして、心は是禅定ならん。此の詞此の言信ずべく崇むべし。
今の日本を取り巻く国際情勢を見ると、この安国論の御教えが切々と身にしみます。
大陸や半島が覇を以て我が国を窺う現状、そしてシリアやイラクの内戦の如き状態が日本に起こったらどうであろうかと考えるとまさに「何れの所にか世を遁れん」との仰せが真に迫ってきます。
そうであれば、私達は確かに、一刻も早く謗法を対治して我々の住むこの世界を金剛不壊の仏国土となさねばならない、と改めて思いました。

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