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馬鳴菩薩の故事

馬鳴菩薩の故事

   (内房女房御返事一四九四頁より)
 昔、輪陀(りんだ)という名の王様がいました。この王様は白馬が鳴く声を聞いて元気になり、その勢いには他国も頭を下げる程でした。
 さてこの白馬は白鳥を見ると鳴くのでしたが、ある時どうしたことか、白鳥がみんな居なくなってしまいました。白鳥が居なくなると白馬は鳴かなくなり、その結果、王様は日に日に元気を失っていき、他の国から侮られ戦争を仕掛けられそうになりました。息絶え絶えの王様は、国内の仏教とそれ以外の外道とでどちらが白馬を鳴かせることが出来るか競争させました。もし鳴かせられたら、その教えを信ずるし、鳴かせられなかった方はこの国から追い出してしまうぞ、と迫りました。
 最初は外道が一週間祈りましたが馬は鳴きませんでした。次に仏教のお坊さんで馬鳴(めみょう)さんという人が法華経を以て祈った所、すぐに白鳥がやってきて、白馬が鳴きました。これで王様は元気を取り戻し、その国は仏法を信ずる仏教の国となりました。
 大聖人は、故人を弔う人は馬鳴さん、輪陀王は故人、白鳥は法華経、白馬は日蓮大聖人であります。南無妙法蓮華経との唱えは白馬の鳴くようなものと示されています。
 私たちが日蓮正宗の信心に徹して折伏に励むとき、折伏された人は輪陀王のように起死回生が遂げられるのです。


本種坊だより201305掲載
[,説話]

最終更新時間:2017年10月08日 21時41分58秒